寝ているカノジョ





「おー!ここが今日泊まるホテルかー!」

岡野はバスの窓ガラスに顔をくっ付けて

興奮しながら言う。


「あぁ」

ホテルだけで、テンションが上がる

お前がうらやましいよ、岡野。


「瀬野、部屋着いたら話あんだけど」

岡野はそう言って、窓ガラスから顔を離し、

俺の方を真剣な顔で見つめてきた。

「おう、分かった」



岡野が俺に話?

しかも、部屋でってことは

誰かに聞かれたらまずいことなのか?




何だろう…




バスが止まってみんなが立ち上がると、

俺はすぐに仁奈の方を見た。

よかった。ちゃんと起きてるし、

顔色も少し良くなってる。



何か俺、今日は仁奈の親みたいになってね?

そんだけあいつが心配なんだけどな。