寝ているカノジョ



「何してんの?」

振り返ると、手に袋をさげた悠希が立っていた。

明らかに面白くなさそうな顔だ。


「別に。てゆうか、仁奈のこと寝かせろよ」

俺は立ち上がって、そう言い放った。








「瀬野、瀬野!ついに来たぜ!京都!うわぁ、やべぇ!」

岡野の声に、俺は目を開けて窓の外に視線をやる。

見慣れた街並み。


あぁ、京都ね。

母親の実家が京都だから、毎年来てる。


京都のメジャースポットはほぼ制覇してるし、

岡野みたいに、テンション上がらねーわ。


それより、やっぱり俺、爆睡してたみたいだ。

仁奈はまだ寝てるかな?



俺の席からはよく見えないけど…