君の幸せ、ただそれだけを。下








「俺、彩香のことまじで好きだから。


星也ってゆう、好きなヤツがいたとしても諦めねぇよ?」





右側の口の端をクイッとあげてあたしを見つめる慶斗先輩。



その瞳には微かに切なさが含まれていて。





あたしの胸の奥の、奥の方が、

絞られたみたいに少し痛んだ。




「ありがとうございます、

こんなあたしのこと好きって言ってくださって。




…嬉しかったです」







あたしは自分の正直な気持ちを伝えた。


慶斗先輩のことは"好き"だけど、恋としての"好き"じゃないの。






「俺、これから彩香にめっちゃアピールするから。


覚悟しとけよ?」




「…え、え?」



覚悟??

…ちょっと怖いですよ、慶斗先輩。





「俺のこと、好きにさせてみせるから。


…てゆって無理だったらかっこ悪ぃな」