なんだろう、モヤモヤする。


何に対してモヤモヤしてるか分からないけど、モヤモヤする……。


社長達の所に歩いていく最中に。


「おや、川島さんは、社長に媚売りですかぁ?」


は?


聞こえてきた声に反応すれば。


無能の工藤さんがいた。


相手にするのもバカらしいから、素通りしようとしたら。


「女だてらに出世狙いですかぁ。媚びても若くないんだから、見苦しいねぇ~」


周りが「やめろって‼」「お前、言いすぎ……」とか、軽く嘲笑ってるのが分かり。


ちょっとモヤモヤしてるのを、解消するべく、私は工藤さんに近づいた。


「なんだぁ?文句なら」
と言った工藤さんに。


「アナタみたいな能無しに言われても、痛くも痒くもないんだよ。人に文句垂れる前に、まともに仕事やってみろよ。こちとら出世なんか興味ないから、媚びるもくそもねぇわ。能無しのお前の方が媚びてきた方がいいんじゃねぇのか?あ?」
ニッコリ笑って言ってやった(笑)


言われた本人は。


「てめぇ……‼」
としか言えなかった。


なぜなら、私が片手で工藤さんの両頬を挟み込み、思い切りしめあげていたから。