ティアラ

焼きそばパンを頬張る太一も、顔をゆがめている。

ふたりともあたしが深町にやられそうになったことを心配していた。

「このままで引き下がれるわけないでしょ」

お弁当のおかずを口にしながら、ひざに置いた雑誌のページをめくるあたし。

ふたりには「初体験がまだだということまでバレて、恥をかいた」なんてことまで話してない。

鼻水をたらして、泣きっ面まで見られて、小馬鹿にされたなんて、絶対に言いたくないし。

ふたりはそこまで知らないから、「もう諦めなよ」って簡単に言えるんだ。

あたしは聖葉学園のアイドルよ?

ミスコンを2冠達成した女よ?