ティアラ

「……悔しい」

下唇を噛んで、両手を握りしめる。

あたしはたれていた鼻水をすすりながら、深町の笑い声を思い出していた。

絶対に許さない。

「覚えてろよ、深町」

その後、あたしは流した涙を手のひらで拭い、化粧をきちんとして家へ帰った。



「そんな単純な作戦、あたしでも見抜けるよ」

次の日の昼休み、深町とのやり取りを話すと、直子は呆れた表情をした。

「見抜けるとかそんな問題じゃねぇだろ。もうやめとけよ!」