ティアラ

パンッと校庭に響き渡る音。


……手が痛い。

「とらないで」

頬を抑える彼女に、泣きながら叫んだ。

「あたしにはこれしかないの! あんたには陸上があるじゃない!あたしはずっと見たいTVも我慢して、この位置を保つために頑張ってきたの! 簡単にとらないで!」


メイクもグチャグチャ。

前髪も濡れた顔に貼りついてる。
きっと、今のあたしは……いちばん醜い女だ。