ティアラ

彼は険しい表情で、針金や紙くずを取り出し、自転車のカゴの中に捨てていく。

真顔になるあたしは、のどが苦しくて、息を大きく吸った。

深町は目を丸くして、箱の中を覗きこんでいる。

ガラクタと一緒に入れたのは、紙粘土で作ったサンタクロース。

妹に絵の具まで借りて、ちゃんと色付けまでしたんだよ。

深町はサンタクロースの鼻にかけてある、黒ぶちの眼鏡に手を伸ばした。

「よし、ちゃんと返せた」