ティアラ

その日から、あたしは再び、美容を1番に考えるようになった。

貯金を全部使って美容グッズを買いあさり、以前のようにストレッチばかりしている毎日。

深町への作戦に取り組んでいたぶん、怠けていたから、体が鈍っていた。

これから真冬に入るんだし、肌を見せないと気が緩んで太りやすくなるから、気を抜いてちゃ駄目だよね。

「よし、あと100回!」

頭の後ろで腕を組むあたしは、元気よく声を出し、腹筋を続けていく。

……もうアイツのことを考えるのは嫌。

しんどくなるだけだもん。