ティアラ

翌日、あたしは朝早くから起きて、学校の制服を着ていた。

みんなは仮病だって知ってるよ、と言われたら「今日も休む」なんて嘘はつきにくい。

ホッとした表情の家族と朝ご飯を共にし、慌ててお弁当を用意した母親に見送られながら、家を出る。

久しぶりの登校だけど、学校の様子は何も変わらず、あたしは靴箱でばったり会ったクラスメイトと一緒に、自分の教室へ向かう。

「もう大丈夫なのか?」

直子の席にいた太一が声をかけてきた。

「うん。やっぱりいいね、学校は」

そう言って、両腕を上げながら背伸びをしていると、直子は代わりに書いてくれていたノートを渡してくる。

「ありがとう」と喜んでいると、直子は「タダじゃないからね」と笑いながら言う。