ティアラ

「ハナゴイっていうのかぁ」

手前にあるプレートを見下ろしながら、うっとりするあたし。

「お前を魚に例えるなら、あれだろ」

突然、隣にいた深町は、あたしの言葉を鼻で笑いながら、向こうの水槽を指さした。

目を向けると、細長い形の魚が泳いでいる。

「……サメ!?」

プレートに書かれていた名前は、ノコギリザメ。

「ツンと尖がってて偉そうだし。ギザギザしてて、可愛げないところが激似」

そう言って、彼はにんまりと微笑んだ。

「全然、似てないわよ!! あたしはもっと綺麗で繊細な……」

「そういう発言がノコギリザメなんだよ」

言い返しても、ケラケラ笑われる。