ティアラ

「……これ、懐かしい」

駄菓子屋の前で立ち止まってしまった。

小さな瓶に入った、甘いクリーム。

オレンジやイチゴの味がついた粉と、棒がついている飴が入った袋。

おまけにおもちゃのアクセサリーがついてくる、ラムネ菓子。

普段はお菓子なんて食べないのに、久々に見ると「買いたいな」って思ってしまう。

店番をしているおばあさんは、お菓子を手にしているあたしににっこり微笑んできた。

「これとこれ、ください」

好きだったお菓子をいくつか持って、おばあさんにお金を払う。

何も買わないで去るのは申し訳ないな、って思っちゃったから。