ティアラ

「……今回のは、ちょっとやり過ぎだったよね。ごめんね、疲れてるときに。……気分、悪くない? 何か飲み物でも買ってこようか?」

完全に調子が狂っていた。

いつもと違う彼の対応に、どうすればいいのかわからなくなっていた。

本気で怒っているようにも見えたから、少し怖くなったあたしは、気を遣って自動販売機が近くにないか探そうと思った。

そんなあたしがおかしいと思ったのか、彼は小さく鼻で笑う。

「そういえば、小学生時代のあだ名のことも根に持ってたんだっけ?」

バスケットを足元に置いて、鞄から財布を取り出し、キョロキョロと周りを見渡していたとき、静かに尋ねられた。

顔を向けると、彼は見下すような目であたしを捕えていた。