ティアラ

ところが、その日からの生活に何か変化があるわけでもなく、彼は今までと同様、愛読している本を読み続け、登場人物の花の妖精とやらにあたしを重ねて見ていたらしい。

だけど、一度、友達になれたと思ったぶん、満足な気持ちにはなれなかった。

そこで、彼がとったのは、ストーカー行為。

まったく気づかなかっただけに、そのことを聞いたときはちょっと気持ち悪く思った。

あたしの行動を見張るようになった彼は、何人もの生徒たちに告白されているところを目撃したという。

「いい友達でいましょ」と、柔らかい笑顔で、同じ台詞を全員に言うあたし。

その姿を見て、自分はうまく言い負かされただけだったのか、と傷ついたらしい。

そして、彼が見たあたしの意外な姿は、それだけじゃなかった。