ティアラ

「てか、隠し撮りとか気持ち悪いからやめてよね」

すっくと立ったあたしは、汚れたジーンズを手ではたく。

こんな変な男の相手なんかするだけ無駄だな、と思って。

だけど、森本は思っていたより危険な男だった。

「ちょっ……やめてよ!!」

急に引っ張られた、二の腕。

抵抗すると、その手の力はドンドン強くなっていく。

「お前みたいな女がいるから、妖精界は!!」

本の世界から抜け出せない森本は、どうやら憎いキャラクターとあたしを重ねて見ているようだった。

「妖精界なんて知らないわよ!! 頭おかしいんじゃないの!?」