朝食を食べ終わり洗い物をしていたら私のスマホの着信音が鳴った。


私は水を止めて手を拭きスマホの画面を見るとお母さんからだった。


「もしもし?」


(優子?どう、マンションでの暮らしには慣れた?)


「ま、まぁ…」


(それよりお父さんが夕食を羽月くんと一緒に食べにおいでってさ!優子はずっと家に居たから寂しいんじゃない?じゃあ夕方に待ってるからまた後でね!)


そう言って電話を切られた。


「ねぇ羽月、お母さんから電話だったけど夕食を一緒に食べにおいでってさ!」


「やっぱおじさん寂しいんだろうな?
わかった、行こう!行く前に莉子ちゃんにも何か買って行くか?おばさんの好きなケーキも一緒に。」


何だか羽月は嬉しそうな顔で言った。


確かに羽月は両親の帰りが遅かったから家に居るときは凄く嬉しそうな顔をしてたもんね。


「よし、じゃあ優子の実家に行くまで出掛けるか!」


「そうだね!」


私は洗い物を終わらせ、服を着替えて化粧をした。


二人で羽月の車に乗り、オモチャ屋さんに向かった。


オモチャ屋さんは大きくて沢山あるオモチャに何を買ってあげようか迷ってしまう。


まだ莉子ちゃんは小さいから音楽が鳴るやつのがいいかもしれない。


あぁー早く莉子ちゃんに会って抱っこしてほっぺたスリスリしたいな。


「何ヘラヘラしてんだ?優子ってスケベだな?」


「なっ、そんなんじゃないから!」


「冗談に決まってんだろ?どうせ莉子ちゃんの事を考えてたんだろ?」


「分かってるならよろしい!」


羽月に意地悪言われながらもオモチャを選んで買った。


「まだ時間あるしお昼食べる前に運動でもするか?」


「運動?」


「実はこれ買ったんだよな。」


そう言ってバトミントンとバスケットボールを私に見せた。


「今から公園に行って遊ぼうぜ!」


子供のように嬉しそうな顔をして言った羽月が少し可愛く見えた。