「会ったでしょ!夜、妖をあんたがやっつけたでしょ!私はこの人と一緒にいて」

「この人って、誰。そこに誰かいんの?」



信長さまを指しながらそう言ったのに、瀬名くんはきょとんとそう言う。
え、見えてないの?



「誰かって、いるでしょ?ここに、着物姿の・・・」

「・・・いないけど。ていうか、こんなところに着物姿の人なんていたら目立つけど」

「ちょっと、ふざけないでよ!」

「ふざけてない。・・・言っとくけど、俺霊感ないから」

「・・・は?」




いやいやいや、ちょっと待って。
霊感ないとか、ありえないから。




「妖が見えるのに、ユーレイは見えないっていうの!?ていうか、あんた自身は本当に生きてるわけ?ユーレイなんじゃないの!?」

「生きてるって。死んでたらここにいないでしょ。バカなの?」

「な、バカ・・・っ!?」




なんなの、こいつ。
ものすごく、むかつくんですけど!