「・・・あの人は、俺に刀をくれた人だ」

「え!?」



それって、どういうこと?
刀をくれた人があの人で・・・。
でも、あの人は人間ではなく妖で、それも、瀬名くんと信長さまが追っていた妖で・・・。





「筒井秋時(つついあきとき)。そう名乗って、挨拶に来たあんたは嘘だったわけ!?」

「そうだね。そういうことになっちゃうのかな」

「母さんを、母さんを殺したのも・・・、あんただったっていうのかよ!」





苦しいくらいの悲痛の叫び。
あの人と瀬名くんの関係はわからない。
知らないけどでも、瀬名くんの悲痛な叫びで、あの人の事を信頼していたことはわかる。


裏切られたって、きっと、そう思ってる。



「必要な犠牲だったんだよ。その刀を振るってくれる人が必要だったからね」

「なにそれ・・・」

「なにかを成し遂げるためには、犠牲はつきものだろう」

「成し遂げるって、いったい何を!」

「この世界を支配する」





支配――――?