「ムダとはなんだ、ムダとは!3年間の高校生活で、かわいい子はだいじだろ?」 「あー、はいはい」 こいつとはなしてることじたいがムダだった。 はやく帰ろう……。 みんな写真を撮って満足したのか、さっきよりもひとが減って道ができている。 俺は、瞬をおいて帰ろうとした。 ……だけど、 「あーっ!斗真、あの子だよ。例のかわいい子」 べつに、興味はない。 瞬がうるさいから、しかたなくみてやるだけ。 俺は、瞬がゆびさす方向に顔をむけた。