「莉音…いや、お嬢様。
やっと見つけられました。良かったです
ご無事で。」
祥太が急に片膝を折り私に頭を下げた
「ちょっ、祥太?頭上げて…?」
どうしたの?急にかしこまって…?
「貴方は早乙女莉愛様。僕は貴方にお仕えしている身ですので…」
ああ、そっか。
私を『莉愛』だと思ってるんだ
実際のところ、確信はないんだけど…
ない、はずなんだけど……
「祥太、いいから…ね、頭上げて?」
説得してなんとか頭を上げてもらえた
「ね、祥太。私は莉愛さんじゃないよ?
私は、相川莉音だよ」
「でも、莉愛様の記憶を知っておられた」
「それは…」



