誓い《続》



やっぱり…


この学校に千里をさん付けで呼ぶ人は多いが、大体名字につける


名前にさんをつけて呼ぶのは莉音だけだ


「莉音…」


また、俺は守れなかった…。


「祥太!…どうした?」


その場でうなだれてしまった俺の元へ千里が駆け寄った


「…莉音はもう…学校にはいないよ。
僕はまた…お嬢様を守れなかったんだ」


「祥太!しっかりしろ!
どういうことだよ、説明しろ!」


「…」


何も言う気になれなくて、拾った携帯を差し出した


「っ、莉音の…」


千里が動きを止めた、と思いきや勢いよく頭を振って言った


「祥太、祥太はもう帰れ。
それで早乙女の社長に報告しておいてくれ」