外に出た時、ちょうど千里が走ってきた
「千里!」
「祥太…表は全部探した。後は裏だ」
見つかってないのか…
「ああ。わかった」
その後、二人別れて裏に回った
「っ、いない…」
もう少し、奥に…
進むと、しっかりとは手入れをしていないのだろう。不揃いの芝生の広かったところに出た
誰もいないことに残念に思いながらも通り過ぎようとした時、視界にピカピカ光るものがかすめた
ん…あれは…?
そこにあったのは携帯だった。
見覚えのあるカバーのついた
半分確信しながらさっきからずっとバイブが鳴っている携帯を開いた
案の定、画面には、
『千里さん』



