俺は…ちゃんと笑えていただろうか…
いや、出来てなかったんだろうな
ご主人様方のあの表情からすると
あの後、なんだか居づらくなって
莉愛様を彼女の部屋のベッドに運ぶという名目で部屋を出た
もちろん、戻る気もなかった
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その時のことを思い出して思わずため息が漏れる
「はぁ…」
ほんと…あの時は驚いた
まさか莉音が抱きついてくるなんて
千里にバレたらやばいかも、なんて
莉音酔ってたから仕方ないと思うんだけど
「態度、悪かったかな…」
「ああ。確かに今日の祥太は俺への対応が変だ」
ぼそっと言った、ほとんど聞こえないだろう言葉に、返事があった



