でも、記憶を夢に見るってことはやっぱり
莉音は莉愛様なんだろう
あれ?
だとしたらなんで…俺のことを覚えていなかったんだ?
莉愛様の記憶で何を見たのかも気になる
「千里。一回莉音と、二人で話したい」
「ああ、それはするべきだと思う…」
賛成はしてくれた。でも…
「千里…どうした?」
問いかけると、弱々しい顔でこっちを見た
「なぁ…莉音が、莉愛だったら、やっぱり連れ戻すのか?」
「ご主人や奥様に相談してからだけど…たぶんそうなるだろうな」
お二人共、お嬢様がいなくなってとても悲しんでいらっしゃったから
「そっか……そう、だよな」
千里?
「話はそんだけだから…じゃあな」