「だめ、だろうか?」 首を横に小さく振る 「ここに住まわせていただく間は、それで構いません。 でも、私は…千里さんと離れるなら 『莉愛』に戻る気はありません。 ごめんなさい」 「『莉愛』に戻る…… 君が莉愛なのは確かなんだな…」 「…はい」 「だが、『莉愛』に戻らないとしても 相川に戻るわけにも行かないだろう」 「それは……」 「相川の屋敷から逃げ出す程のことがあったのだろう?」 「……」 「響。それぐらいにしてください 莉音さんが困ってるわ いいじゃないの、今すぐに決めなくても」