祥太
優しすぎだよね
私が原因なのに普通に許してくれて
さらに助けてくれてありがとうだなんて
あっ、そう言えば
「祥太。
私が乗り込んだ時、向こうの総長が『強いくすりを嗅がせたからな』って言ってたんだけど、いつのこと?」
「強いくすり?ああ。
たぶん一回目覚ました時かな
で、乗り込んだ時ってなんだ?
総長って?」
しまった…祥太にはまだ話してないんだった
「あーっと、まだ話してなかったね」
ちょっと待ってと声をかけ、
病室の扉をしっかり閉めた
ウィッグを外し、念の為持ってきておいたカラコンを付けた
「…待たせたな。
私は全国No.1暴走族、黄龍の総長
相川莉音だ」



