逃げてばかりじゃ、なにも変わらないから 「…やっぱり一緒に行かせてくれ こんな状態の莉音を一人では行かせられない」 こんな状態? 「手、震えてる」 言われてやっと気づいた やっぱり…恐れは消せないんだ …でも、 「いえ、大丈夫です。後で、電話しますから、待っていてください」 無理やり作った笑顔で笑う 「莉音…。運転手さん、神宮寺には行かなくていいです」 「千里さん!?なにを言ってるんですか?」 「なんて言われようとついてくよ 莉音は俺の大事な子だから… もっと、頼ってくれよ」