「適当に座って」
「ここ…」
「僕の部屋だよ」
「…へぇ、広いな。いや、物がない…？」
千里が部屋を見渡してソファーに座る
莉音もそれに習って座った
「ここは応接室みたいなものだからな。
ほとんど使ってないよ」
実質自分の部屋というのは、奥の扉だ
でも一応、与えられた部屋ではある
広すぎるんだよな。この部屋
「さて…」
莉音の近くに行き、膝をついた
「…莉愛様、やはり、戻ってきてはいただけませんか？」
「えっ…ちょ、祥太！？」
「お嬢様…」
「ﾌｩ…私は…戻らないよ。今の幸せを、手放さないために」
