影姫にあいを


「美影さんも座りましょー」

結衣くんがこちらを振り返って笑う。

私は私で優にどうしたらいいかと振り返った。

「俺はコーヒー入れてくるから、半径1m以内に入らせないようにね。」

「ふふっ。うん。」

コーヒーを用意してあげる優しさと、半径1m以内にっていうのが少し面白かった。


「結衣くん、今日はどうしたの?」

結衣くんの向かい側に座ってそう質問する。

「言ったじゃないですか。美影さんに会いに来たんですよ!」

「そういえば言ってた気がする。」

「何それ。ちゃんと聞いててくださいよ〜!
あっあとそれに優と付き合ってるんですよね?大丈夫かな〜って心配で。」

付き合ってるって言葉に脳が反応した。

丁度さっき考えてたところだから。