影姫にあいを


その時龍哉と月姫しかも幹部の皆さんまで直々に出てきた。

「お前誰だ。」

いつもより声を低くした龍哉。

怯えたか弱い月姫。

そして

「お前に名乗る必要は無い。」

そう言い放つ優。

「美影を連れ去ったのはお前か。」

「人聞き悪いな。助けたんだよ。」

「早く美影を返せ。」

「次美影が倒れたらもうお前らには返さないから。」

「美影立てる? 」

優しくなった優の声でそっと地面に下ろされた。

もう……なんだか名残り惜しい。

こんなはずじゃない。

しっかりしなきゃ。