あと、五センチ。 「(才賀の体温が、私に伝わって来る……)」 熱が蒸発して私にパシパシあたる。 まるで才賀を守るナイトのようで、思わず怯んでしまいそうになる。 風邪と私で、才賀を取り合っているかのよう―― 「(病原菌なんかに負けたら、東条グループの名に傷がつくわ!)」