____ ✴︎ 由弦 《ゆづる》 side ✴︎ ____ 「よしよし!頑張ったよね」 俺の前で笑うように、課題をしていたのは大切な彼女。 「よくも、ここまで仕上げたな?」 「うん。安らぐから」 そう言って、ニコニコする杏菜。 この彼女の表情、いつも幸せをもらえる。 「でもごめん。久々の帰省に、こんなことにまで付き添い」 「大丈夫。好きだからできる。それに、杏菜の頑張りは原動力になるし、幸せ」