____ ✴︎ 桃華 side ✴︎ ____ 「徳本さん。お茶は沸いた?」 少なからず、冷たい声や視線が届く。 「いいえ。もうすぐです。すみません」 「テキパキしてね。言うことだけでも。 忙しいんだから」 「はい。すみません」 先輩から頼まれるお茶汲みや洗濯などをする私。 徳本 桃華。22歳です。 高校を卒業して、化粧品メーカーで働きながら、生計を立てる。