____ ✴︎ 杏菜《あんな》side ✴︎____ 「杏菜、行こうよ?」 「うん。すぐ行くから行ってて!」 新しく友達になった梓詩《あずき》ちゃんに言われて、参考書を持って走る。 「もう先生の授業ってば、子守唄」 眠っていたのかあくびを繰り返す梓詩ちゃん。 梓詩ちゃんが言うことは外れてないと、私は思っていた。 私は髙田 杏菜《たかだ・あんな》です。 時の経過というのはアッという間で、 私は今、大学2年生です。