**紅side**


あの女とは俺達の学校、
珱華学園(オウカガクエン)で出会った。

珱華って名前は、この学校の理事長の
元居た族の名前からとったそうだ。


あの女――華咲藍。
敬語すらまともに使えねぇ変なやつ。

オレの族も知らなかったし…。

ここら辺じゃ珍しいやつだった。



その上、フードで顔を隠していた。

俺が無理矢理フードを取ったことで見えたあいつの顔。


整った顔立ちにぱっちりツリ目。
色白な肌に綺麗な長い髪。
小さな身長だが、どこか迫力を感じさせるオーラを纏っていた。

そして髪の色、目の色ともに特殊だった。

少し暗めの藍色の髪。
瞳は、林檎のように赤かった。

誰もが目を疑うであろう美少女が
そこにいた。