紅「お前は?」


藍「はぁ?なんで名乗んなきゃ
  なんねーんだよ。」


紅「それは……。
  お前を姫にするつもりだからだ!」


あー。なるほどー。



…………って、は。姫?


藍「バカにしてんのか?」

紅「いや。本気だ。」


目が真剣そのものだった。

でも出会ったばかりで姫にするなんて
………許されるのか?




紅「いいから。名乗れよ。」



なにが【いいから。】なのか分かんねぇ。


仕方ないから名乗るか。

別に名乗ったって何も支障はない。



藍「華咲藍。高1。」

紅「お前の母親の名は?」

藍「……?……華咲未来だが。」




……………。



紅「はぁぁああ!?あの華咲さんの娘!?
  聞いてねぇよ。マジか、、、。」



聞いてねぇ、って言ってないから。

それと。



藍「お前。母さんと知り合いか?」


知り合いか?とあたしが聞いたのが
よほどびっくりしたのか。

また目を見開いている。