それに、眞白とあたしの間で起きた
トラブルのことを知ってるのは、
おそらく当時の、
“籃華族”にいた者達だけだろう。
あえて疑問の形で口にしたが、
応えはとっくにわかっていた。
「あぁ、奏和だ。
よく分かったな、...裏切ったくせに」
「だからあたしは裏切ってない。
と、何度も言ったはずだが?」
あたしのこの一言で堰が切れたのか、
暴れはじめたようだ。
「お前の言葉は信用できねぇんだよ...っ!
さっさとどこかに「奏和、やめろ。」
我を忘れかけている奏和の元へ、
しっかりしてそうな声の主が来た。
こいつの声も、どこかで聞いたことが...
「開けるから入って。
丁度俺も話したいことがある。」
あぁ、そうだ。
こいつは風早瞬だ。
霞みがかっていた記憶が徐々に戻る。
いや、そうじゃない。
霞みがかっていたんじゃない。
……あたしが消してたんだった。
二度と思い出さないように。
―ガチャ
と音がしたと思ったら、
玄関が自動で開いた。
自動で開けることを提案したのは
他でもない、あたしだった。
そのことを少し誇りに思う。
真っ直ぐ伸びた廊下を歩いて行き、
昔会議室だった場所の前で立ち止まる。
ふとさっきの会話を思い出した。
トラブルのことを知ってるのは、
おそらく当時の、
“籃華族”にいた者達だけだろう。
あえて疑問の形で口にしたが、
応えはとっくにわかっていた。
「あぁ、奏和だ。
よく分かったな、...裏切ったくせに」
「だからあたしは裏切ってない。
と、何度も言ったはずだが?」
あたしのこの一言で堰が切れたのか、
暴れはじめたようだ。
「お前の言葉は信用できねぇんだよ...っ!
さっさとどこかに「奏和、やめろ。」
我を忘れかけている奏和の元へ、
しっかりしてそうな声の主が来た。
こいつの声も、どこかで聞いたことが...
「開けるから入って。
丁度俺も話したいことがある。」
あぁ、そうだ。
こいつは風早瞬だ。
霞みがかっていた記憶が徐々に戻る。
いや、そうじゃない。
霞みがかっていたんじゃない。
……あたしが消してたんだった。
二度と思い出さないように。
―ガチャ
と音がしたと思ったら、
玄関が自動で開いた。
自動で開けることを提案したのは
他でもない、あたしだった。
そのことを少し誇りに思う。
真っ直ぐ伸びた廊下を歩いて行き、
昔会議室だった場所の前で立ち止まる。
ふとさっきの会話を思い出した。

