私がアイツに恋する時。



今は秋穂も早希も恵も晴香もいる。

だけど…もし私の過去を知ってしまったら……?


それでも友達でいてくれるの?


中林だってそう。

今はずっと好きだ、なんて言ってるけど…私と友哉の本当のことを知ってしまったら?


それでも好きだって言ってくれるの?



どんどんわからなくなる。

みんなのこと…信じたいのに。
信じられない。



「大丈夫?」

「どうして?」

「顔…真っ青だから。」



どうして一緒になるの?


誰だか顔を見なくてもわかってる。

今…会いたくないアイツ。


昨日のことはまるでなかったかのように話しかけてくる。

そればかりか…私の隣に座る。



「 何があったのかは知らないけど…何かあるんなら俺…いつでも聞くから。ずっとお前の味方だからな。」


そんなこと…言わないでよ。

これ以上友哉に似ないで。

もっと辛くなる。


「いい。」

「ふーん。わかった。」


理由は…聞かないんだね。

それが今はありがたい。



「今日は…音楽聞かないの?」

「音楽?」

「そ。」

「どうして?私の勝手でしょ?」


なんなの…急に。



「いや……別にいいんだけどさ。あの時の曲、また聞きたいなって思って。

初めて聞いたんだけどさ、いい曲だなって。」


この前って無理やり片耳とられたとき?


ああ。友哉との思い出の曲。