「おーい。賀菜ー?」
また友哉を思い出してぼーっとしてしまう。
「あ…何?」
「また元カレのことを?」
「うん……ごめんね。」
「まぁいいよ。そーだ。のど乾かない?」
大丈夫って言おうとしたけどやめた。
また遠慮してるって思われそうだったから。
「うん。ちょっと。」
「あ、賀菜が遠慮しなくなった。じゃあ待ってて。買ってくる。」
「え?私も行くよ?」
「いーから。待ってて。」
「ちょっと!」
私の返事を聞かないで雄介君は行ってしまった。
………そろそろ…雄介君が帰ってきたら気持ち確かめてみようかな?
今回の目的の一つでもあったから。
とりあえず…。
雄介君が帰ってくるまで…。
隅っこの壁にもたれかかってケータイを触る。
「あれー?」


