「何?ぼーっと俺の顔見て。」 「あ……ごめんなさい。」 ほんとに友哉じゃないの? もしかしたらあの時生きていたんじゃないの? ドラマみたいかもしれないけど……記憶をなくしただけで本当は友哉なんじゃ─── 「かーなっ。ほら……早く帰るよ?お弁当一緒に食べよ。」 あ……もうお昼だったんだ。 「じゃーなー。秋穂。」 目をこすりながら中林くんは言う。 「はいはい。」 秋穂はどこか呆れたような……そんな返事をした。