………どっち?
私の中で2人がだんだんごちゃごちゃになってきた。
もうわかんないよ。
ケーキを焼く間、私はケータイを手にとり11桁の番号のかかれてある紙をぼーっと見ながら何を言おうか考えていた。
変な言い方になれば告白するみたいになっちゃうし……。
………まぁ、とりあえず言うことだけ言うか。
どこに何時って。
そのときになるべく目立たないところで渡せばなんとかなるよ。
プルルルル……
うう。
なぜこんなに緊張してるの………。
「ハイ。」
出た……。
「あ…あの……。」
「誰?」
「わ…私。賀菜。」
『あー。おう。んで?結局用事できたんだ。何?デートのお誘い?』
バカ……そんなわけないでしょ?
「違うよ。今日の夜あいてない?」
『夜?何時くらい?』
「んー。9時くらい?中林の家の近くの公園で。」
『9時な……あ…うん。公園ね。OK。じゃーな。』


