「はーい。じゃあ後ろから集めてきてー。」
そしてテスト1日目が終わり提出物をまた集めて職員室に持って行く。
よし……後は帰るだけ。
人があまりいない廊下を歩いて下に向かう。
「それで……うまくいってるの?」
静かなあたりに響きわたる誰かの声。
聞いちゃいけないところだった?
私は足音をたてないように引き返した。
「バカ……あんたが中途半端にするから僚太くん、まだ水谷のこと諦めてないじゃない!」
僚太……?水谷……?
それって…私と中林のこと……だよね?
それにこの声……。
嶋田さん?
私は足を止めた。
「悪りぃな。まさかあんとき中林いると思わなくてさ。」
あのときって……もしかして美優と会った日?
「水谷なんて…。あのとき殺されちゃえばよかったのに。」
……うん。きっとそう。


