私がアイツに恋する時。




「どうしたの?何かあるの?」



ずっとぼーっとしてたのかな?



「ううん。なんにもないよ。」



そういえば……気になることが一つ……。



「ねえ…別に疑ってる訳じゃないんだけど…。この前秋穂だけに話したこと…誰にも言ってないよね?」


こんなこと聞いて…気を悪くしないでほしいけど…。

どうして嶋田さんが友哉のことを知ってるのか。

だって私……秋穂以外に言ったことないんだもん。



「この前?ああ。友哉くんのこと?いやいや、言うわけないじゃん。」

「そ……そうだよね。よかった。」


そうだよ。

何バカなこと考えてるの?

秋穂がそんなことするわけない。



「もしかして…それで最近悩んでたの?」

「そ……そうなんだ。」

「それなら心配しないで。私が賀菜のこと裏切るわけないよっ。」



……だよね。

だったら…誰が?


……。



「あ”ーー。もう全然わかんないっ!」



2時間くらい経ったのかな?

突然秋穂が叫んだ。



「どうしたの……急に大きな声出して…。」

「もーわかんない。難しすぎる!よーし…こーなったら……。」


カバンの中をゴソゴソと何かを探し始めた。

出てきたのはケータイ。



「ケータイ…どーするの?」

「僚太にかける。勉強教えに来いって。」

「いや…それは……。」


無理だと思うよ。


それに…私のいるところに僚太を呼ぼうとしてるのが嶋田さんに知られたら…。


やめて…。