そして7月に入って夏本番。
そして期末テストの本番も近づいていた。
「どーしよーっ!ヤバい!!」
早希が私に抱きついてくる。
「ちゃんと勉強しているなら大丈夫だよ。」
私はそう言って慰める。
「だって……賀菜賢いじゃん!」
「だけどまだ上がいるんだよ?」
「2位だよ?2位っ!私なんて……。1位は誰よ!どんな天才なのっ!」
……まぁ確かに。
それは思う。
私が予想するにガリ勉タイプかと……。
「1位は僚太だよ。」
「え…。」
ドキン…。
秋穂が言う“僚太”に異常に反応してしまった私。
私…ずっとアイツに負けていたの?
あの……バカ野郎に!?
「中林くんが?超意外!」
……あんなに遊んでてどうして賢いんだか……。
『遊んでたって暇な時間に勉強しているなら大丈夫だよ。』
……そういえば友哉もそんなこと言ってたっけ?
…変なところが友哉と同じなんだから…。
ガラガラ。
担任の先生が入ってきた。
「はーい。ホームルームは自習でいい?」
前の席で首を縦に振りまくる早希。
ふふ。早希…おもしろすぎでしょ。
さーち。勉強刷るか。
数学のノートを開く。
「あ…もうそろそろ夏の制服にしてもいいからね。」
はいはい。
そろそろか…。
ってか先生言うの遅くない?
私7月前に熱中症になったんだよ?
…ま、いっか。
これで家にあるブレザーはクリーニング行き。
そろそろ準備しとかなきゃ。
ぼーっとそのことを考える。


