チャイムがなった。 それは二時間目の終わりを知らせるチャイム。 「じゃあ、教室に戻ります。」 先生にそういって保健室を出た。 「あ。」 目の前に立つ、背の高い男子。 アイツ。 「大丈夫……なのか?」 「うん。」 「ほんとに?」 「大丈夫。ありがとね。」 こんな所、嶋田さんに見られてたら……。 下を向き早足でその場を立ち去る。 「なぁ。何かあったの?」 その声で足が止まる。