ドキッ。



ひゃぁ〜〜…、心臓がうるさい。


どうしよう。


いけないよね…。



「だ…だって…っ、」



「恥ずかしいの?ハルくんは呼べんのに、」



「…っ」



「へぇ〜。じゃあもう一回やり直し」



しかもなんか、ちょっと意地悪。



「えぇっ…!?」



「…ぷっ、ウソだよ」



だけどそう言ってハハッと笑う夏希くんは、なんかとても柔らかい表情をしていて、

普段見せない彼の顔に私はますますドキドキしてしまった。



クールなのに、ぶっきらぼうなのに、

彼の優しい一面を知るたびに、イメージが変わっていく。



こんな私にまで、いつも話しかけてくれて、親切にしてくれて。



花鈴には少し悪いな…と思いながらも、彼とこうして話したりできることがやっぱり嬉しかった。




それにしても私、


どうして夏希くんの前だとこんなにドキドキしちゃうんだろう……。



なんか変だよね…。