えぇっ、押し付けた…!?
なんか花鈴たちが悪者みたいになってる。
「ち、違うよ…!これは私がやるって言ったの!
花鈴たち目がしみるのに弱くて…」
ってなんか理由が変な気がするけど、ほんとに押し付けられたわけじゃないから…。
だけど夏希くんは私が必死で言い訳しようとすると、
「出たよ。またお人好し」
なんて言いながら、ジャージの袖を長く持って私の顔に近づけて、
あろうことかそれで目元を優しく拭ってくれた。
…どきん。
うわぁぁ…
思わず顔が真っ赤になる。
「…お前だって涙出てんじゃねーかよ。
目がしみるに強いも弱いもあんのかよ。
貸せ」
「えっ?」
「俺も手伝う」



