私が花鈴ではないとわかった瞬間に、急に気を使ったような態度になる春輝くん。
やっぱり普段そんなに話すわけではないので、お互いちょっと気まずかった。
だけどあまりにも申し訳なさそうにするからちょっとおかしくて。
「ごめんっ、ほんとにごめん!」
別に大したことをされたわけでもないのに、こんなに一生懸命謝ってくる彼はやっぱりすごくいい人だと思った。
春輝くんはクラスでは中心的存在だし、みんなの人気者なのに、全然気取ってない。
みんなに優しくて、平等で。
これはモテるのもわかる気がするなぁ。
「…大丈夫だよ、全然。
私もう間違えられるのには慣れてるから。
気にしてないよ」



