どきん…。



ナツくんの低くて優しい声が、耳に響いてくる。



「俺だって、自信あるから。

お前のことは、俺が一番思ってるって」



静かにそう言われて、胸がじわっと熱くなった。



「ナツくん……」



ナツくんも同じ気持ちでいてくれてるんだ…。


そう思うと、私は強くなれる。



「だからもう絶対…離さねぇよ」



そのままぎゅっと腕に閉じ込められて、ナツくんの匂いに包まれる。



「…うん。私も……」



離れないよ。絶対に……。



心の中で唱えながら、彼のシャツにぎゅっとしがみついた。



幸せだなぁ……。



だけどその時うしろから……



「ちょっとー、そこのお二人さん。

ここは学校ですよー」