「……はぁ、はぁ…」



ナツくんを探しに、必死で中庭へと駆けていく。



いつの間にか告白大会とかいうイベントのステージになっていたそこは、人であふれかえっていて、どこに誰がいるのかまったく分からなかった。



どうしよう。こんな人ごみ、探せるかな…。



焦りと不安が押し寄せる。



ステージの上では司会者が、参加者である生徒にマイクを渡すところで、受け取った女子生徒は恥ずかしそうに顔を赤らめながら、告白相手である男の子のほうに向きを変えた。



こんな人前で告白するんだ……。



見てるだけでこっちがドキドキしてしまう。



観客はみんな、「がんばれー!」とか、「ヒュー!」とか言いながら、その女子生徒を応援してる。



そしてついに次の瞬間、その子が口を開いた。



「あ…あの……私、

先輩のことが、ずっと好きでした!!

私と付き合ってください!!」